数学的な見方・考え方

 

「数学的な見方・考え方」は,「事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え,論理的,統合的・発展的に考えること」と定義されており,「事象を数量や図形及びそれらの関係に着目して捉え」とは「量や量間の関係に着目する」こと,「統合的」とは「既習の事項と結びつける」こと,「発展的」とは「新たな視点から捉え直す」ことなどとして解釈されている[1].とりわけ,速さや密度,濃度といった量は,算数・数学だけでなく理科における観察や実験結果の解釈の基盤を成す量であり,それらを量間の関係として構造的に捉えることは,科学的な見方・考え方の形成にとっても重要である.この見方・考え方に従えば,算数文章題に取り組む意義は,事象に含まれる諸量および量間の関係を認識し,さまざまな視点から吟味することにあるといえる.しかしながら,従来の文章題指導では,答えを計算によって求めること自体が指導の中心となる傾向が強く,量および量間の関係を統合的・発展的に捉える指導は十分には行われてこなかったと考えられる.


[1] 文部科学省:「数学的な見方・考え方」,教育課程部会算数・数学ワーキンググループ参考資料2 (2016).


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